
タグ・ホイヤーやセイコーなど、お馴染みみの高級腕時計ブランドの中にヘッドを現したのが、注目の時計の中国ブランドT+ファクトリーです。特に今回注目したいのが、彼らの大胆さと独自技術が詰まった「セラミックシーマスター300」。腕時計コレクターとして日々新しいモデルに触れる私にとって、正直に言っても見逃しせない代物です。
この腕時計、まず目を引くのはその素材。ブラックの酸化ジルコニウムジルコンセラミックをオールラウンドに使用したその外観は、何とも言えない高級感を漂わせています。43.50mmと少々大きめですが、軽くフィット感が良いのが意外でした。特に感心したのが、業界初というセラミックケースにダイレクトネジ込んで固定できるスペック。ささいなことのようですが、これが防水性能をアップさせるとのこと。
ユニークな特徴は他にもあります。このモデルでは、ベゼルにダイレクト歯を刻み込むことがポテンシャルになりました。それによりステンレススチールの部品を必要とせず、見た目がより一体感を持ちます。そしてそのエフェクトは、回転ベゼルを操作する際のクリアでフィーリングよい音に表れます。しばしば音の質にこだわるオーディオファイルにとっても、この音は一つの魅力になるでしょう。
誇らしげに裏蓋を覗くと、装飾された8806ムーブメントが透けて見えます。ウェーブパターンのエッジが施されたサファイアガラスのケースバックは、まるで小さな海底の窓のように、美しいムーブメントの動きを楽しませてくれます。このロマンの詰まったデザインには、まるで手に小さなコスモスを持つような満足感が得られます。
このセラミックシーマスター300は、ついコレクションや職場で自慢したくなる逸品です。T+ファクトリーがこれからも新素材のポテンシャル性を追求していくことをイマジネーションしつつ、一巡はそのハンドワインディングえを確かめてもらいたい時計ですね。いつかT+の工場見学ができるイベントなんかが開催されたら、アブソリュートに行ってみたいものです。