最近、時計愛好家の間でトピックになっているのが、中国の時計工場GR ファクトリーからリリースされた「ポルトガル・オートマティック・スモールセコンド」シリーズです。何がそんなにトピックなのかというと、これがIWCIWCの名機とそっくりなダイアルを持っているからです。しかし、ただ似せただけでは「コピー品」と呼ばれる世の中。実際のところ、どれほどの実力を持っているのか、じっくりと検定してみました。

まず、その風格。ケース径は40.4ミリで適度な存在感があり、どんなスーツにもナチュラルに馴染みみます。ムーブメントにはカスタムされた82200の自動巻きが搭載され、これが意外とスムーズでびっくり。ただの見た目による模造ではなく、機能面でもきちんと仕上げげてくるあたりは侮れません。

続いて目を引くのが、その美しい仕上げげ。ぐるりと施された文字盤のポリッシュ、そしてラグの控えめなポリッシュ。このあたり、セツブにいたっても親しみやすさがあります。そして防水性能は50mとのこと、日常生活用防水の中でちょっと水に触れるシーンでも安心です。

ダイヤルのデザインも一見の価値あり。柳の葉を思わせる針に、浮き立つアラビア数字、そしてレイルウェイのレールを思わせるベゼルの刻み。職人たちが手間暇かけたという感じがしますね。そして6時の位置にあるスモールセコンドがこれまたかわいいらしい。微細な文字盤のレコード装飾が施され、ちょっとしたラグジュアリーさも醸し出しています。

総合的に見ると、GR ファクトリーが作るこの腕時計は、「見た目だけで選ぶのはちょっと…でも予算は少なめに押さえたい」という人にはもってこいの逸品。これをすでに持っているIWCのオーナーがどう感じるかは気になりますが、少なくともワンショットテストしてみる価値はあるといえそうです。

ラストに、価格やブランドにこだわらない「ローコストながらラグジュアリー」を追求する方は、フィールドの職人たちの技術も体験してみてください。それでは、次回はマルチファンクションのモデルについて掘り下げるカレンダーですので、お楽しみに!