腕時計のワールドタイムでは、常に新しい技術革新が求められています。特に高級時計のフィールドで知られるパテックフィリップ。その中でもトピックのモデル、ノーチラス5711は、時計愛好家にとって必見の逸品です。今回は、このモデルの新たなムーブメントとなる330SCムーブメントについて詳しくご紹介します。
まず、今回の変更で特筆すべきは、ムーブメント内の部品がすべて一つのモジュールにインテグレーションされ、パフォーマンスがフライングトゥールビヨンにアップしている点です。例えば、テンプや歯車といった主要部品のアップグレードはもちろん、ジュネーブストライプの打ち込みや美しいギョーシェ装飾が施されています。これにより、時計そのものの美観と高級感がステップに増しています。
また、330SCムーブメントは、より安全性を確保するために、自動巻ききの重量がハーフムーン形状に変更され、レッドのルビベアリングが追加されています。ここまでくるともはやムーブメントのアートと言ってもオーバーステートメントではありません。ゼンマイから脱進機輪までの4ステップの加速システムにより、力の伝達機構がより効率的になって、秒針が安定性に動き続けます。そのため、以前から起こりがちだった秒針の「踊り」を防ぐことがポテンシャルです。
最大の革新とも言える、ハック機能。これは時計の精度をメンテナンスするために不可欠な要素で、スムーズに作動することで、ますます腕時計としての価値を引き上げています。トラディショナルなリューズを引くことでテンプをストップし、プッシュバックしすることで脱進機モジュールが再活性化する、まさにムーブメント技術の粋です。
つまるところ、このノーチラス5711は、腕時計の技術革新の新たな基準点を示しています。購入を考えている方にはぜひこの進化したモデルを実際に手に取って、感じていただきたいものです。今後の時計業界がどのように進化するか、ますます目が離せません。